2005年右乳房全摘、局所再発・多発肝転移・多発骨転移・胸膜播種転移治療日記。

<< May 2011 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

MRI検査
 


その後の痛みは時間とともに激痛となり、気持ちは沈んだ。


これから始まる痛みとの戦いに、心の準備もできないまま・・


昨夜から今朝にかけて、ロキソニンを飲んでみたけれど、あまり効果はなかった。
唯一楽な姿勢は横になっている状態。
昨日は一日中ベッドで横になりながら、今後のことを考えた。
ゾメタで治療しているのに増悪してしまうということは、これからどうしたら良いんだろう・・
タキソテールの治療も、もうこれまで、ということなのかな・・
局所治療としては、腰椎への放射線治療が可能だろう・・
でも、この痛みをこらえながらの通院は辛い・・
明日は外科を受診しようか?整形外科を受診しようか?それとも放射線科を受診しようか?
今までのように、的確な指示をして下さる元主治医もいない。

不安な一夜を明かし、今朝、簡単な入院準備をしてから病院へ行った。
整形外科を受診した。
すぐに座薬(ボルタレンサポ50mg)を入れてもらい、整形外科のベッドで横になりながら、MRI検査の時間まで待った。
明日には痛みの原因がはっきりするだろう。
明日予定されている化学療法はできるだろうか?



今は座薬が効いて、随分、体も気持ちも落ち着いてきた。   (・e・)



突然の腰痛
 


昨日の夕食後、椅子から立ち上がろうとしたら、腰に痛みが走った。


嫌な予感がする。


激痛ではないけれど、今までに感じたことのない痛み。
その痛みは突然やってきた。
今の姿勢から次の動作へ移る最初に痛みを感じる。
中腰や前かがみの体勢も辛い。
くしゃみをしても痛い。

骨転移の増悪か?
骨転移が発覚してから骨シンチは一度も撮っていない。
どこにどれだけ骨転移があっても、ゾメタによる全身治療でフォローするしかないと思っているから。
骨転移については、3ヶ月ごとのCT検査で肝転移とともに経過観察をしている現実。
直近では3月にCT検査をしている。
「骨盤、椎体に、多発性の骨硬化性病変が見られ、一部、骨破壊、溶骨性変化も疑われます。多発骨転移は、一部骨硬化が見られます。全体像として、著変はないようです」
との所見だった。

でも、この痛み・・放射線治療が必要だった時の頚椎の痛みにも似ている。
腫瘍マーカーも下がってきているというのに、突然の痛みに不安を覚える。 


一時的な痛みなら、不安も否定できるのに・・  (・e・)



ゾメタ36
 


今日はゾメタ36回目の治療だった。


白血球は4100。2週間前のドセタキセルによる骨髄抑制は特に問題なさそうだった。



さて、問題は腫瘍マーカー。
3月からは50%の投与量で、マーカーも順調に下がっていたが、今回初めて上がった。
基準値内ではあるけれど、下がらなかったことを理由に、次の治療は100%の投与量にしたいと主治医に伝えた。
「ひよこさんとはどうも意見が合わないようですが・・」
との前置きの言葉に続けておっしゃる。
無謀にも、50%の治療にして、これまで順調に治療できている。今回マーカーは上がったけれど、マーカー値に一喜一憂するのは感心できない。体を休める意味でも、もう一クールこのまま様子をみたらどうか。次のマーカーはもしかしたら下がるかもしれない・・云々。

今日は何だか気持ちが揺らいでしまい、主治医がおっしゃることも納得できる。
話を聞いているうちに、50%でも100%でも・・どちらでもいいような、ちょっと投げやりな気持ちになった。
「来月のCT結果と腫瘍マーカーの結果を待って、また次の治療方針を決めましょう」
と言う主治医の意見に同意して、診察室を後にした。



                         バラ公園のアイスバーグ



何だか理由もなく疲れちゃう時も、あるよね。        (・e・)


マイボーム腺塞栓
 


先月の初め、右目に違和感を感じ、眼科に掛かった。


マイボーム腺塞栓と診断された。



その頃、一週間くらい右目の痛みが続き、毎朝起きると目やにがついていることが気になっていた。
あかんべーをすると見える下まぶたの内側は、左目と比べるとかなり赤く、よくみるとニキビのようなものができていた。
どうやら痛みの原因は、このできもらしいことがわかった。
乳腺外科の診察の時、抗がん剤の副作用によるものかなと思い、主治医に診て頂いた。
当然ながら、専門外の症状を診断できるわけもなく、眼科を受診するように言われて、後日眼科を受診する運びになった。

眼科医に診て貰うと
「これは、マイボーム腺塞栓ですね」
一度聞いただけでは覚えられないような病名を言われた。
瞼に沿って油の通る腺があって、その腺が何かの原因で詰まってしまい、詰まった所で油が固まり、それが眼球を傷つけて痛むのだそうだ。
「痛いですよね・・切って、油を絞り出しましょうか?楽になると思いますよ」
いきなりの展開に戸惑ってしまったけれど、他に有効な治療法は無いとおっしゃるので、お願いしますと言うしかなかった。

痛みの原因と思われる一番大きいものだけ処置していただき、点眼薬が処方された。
「2.3日は血の涙が出るかもしれませんよ」
予想外の痛みで涙目になっていた私に眼科医は優しく声をかけて下さった。
それから、まだ他にもポツポツできていて、この先また痛むことがあるかもしれないとも言われた。
原因は老化であって、抗がん剤の副作用ではないと言われ、ロウカという響きに何だかがっかりしたことを今も覚えている。

それから1ヶ月くらい何ともなかったのだけれど、最近、また右目が痛い。
こちらも「再発」のようだ。

長く付き合っていかなければならない病気が、また一つできてしまった。
我慢できないほどの痛みではなく、あの痛い処置を思い出すと眼科を受診するのもためらわれる。
あっちも、こっちも、煮え切らない今日この頃。     (・e・)

    
オフレコ
 



先週のワクチン注射の日、マーカー結果を聞いてしまった。


オフレコで。



         通院途中に咲くクレマチス



名前を呼ばれて、いつもと同じように処置室に入ろうとしたその日は、いつもの場所にはDrから説明を受けている患者さんがいらっしゃって、どうしたものかと迷っていたら、ナースにすぐ隣の診察室に入るように言われた。

Dr不在の空いた診察室で注射を待っていると、元主治医が突然入ってみえた。
「あれっ、今日はワクチン?」
久しぶりの主治医との再会は、何故かほっとする。
「体調はどうですか?」
と聞いてくださるから、近況を簡単に報告した。
元主治医は、患者さんの引継ぎ等のため、今月までは不定期に来院されているとのこと。

数日前に採血した結果(マーカー値)が気になっていたから、思いきって聞いてみた。
「10日に採血したのですが、結果・・出ていますか?」
すぐに電子カルテを開き確認してくれる。
「どうかな〜? あっ、出ていますね。 ぎりぎり基準値内ですよ」
上がってる。
しかも、ちょっと勢いの良い右肩上がりだ。
「・・・」
誤差の範囲とはとても言えない今月のマーカー値を聞いて、返す言葉が見つからなかった。

本来、2週間後の主治医の診察時でなければ知ることのできなかった採血結果。
下がっていなかった結果に、聞いたことを少し後悔したけれど
「ゆっくり考える時間がとれて、良かったじゃないですか!?」
と励ましてくださる元主治医に感謝して、次回の治療は、考えるまでもなく、減薬せずに投与する意思があることを伝えた。
「えっ?そうなんですか?」
と少し驚いた風だったけれど、それ以上治療について話が展開されることはなかった。

帰り際
「〇〇先生(主治医)には、僕がカルテを開いている時に、偶然に見えてしまったことにでもしておいて下さい」
と患者と主治医の関係をも気遣って下る。
私が無理を言って聞き出したことなのに・・




大丈夫ですよ。オフレコですから。       (・e・)


ドセタキセルの副作用
 


3週間ごとの抗がん剤治療から1週間。


副作用の自覚症状も治まり、まあまあの体調が嬉しい。



点滴当日、会計を済ませ病院を出る頃から副作用を自覚する。
体全体が熱っぽく感じる。(でもたぶん平熱)
全身がふわふわしている感覚で、体に力が入らない。
若干息苦しくて、だるい。
夕飯の買い物をするのも、ちょっと億劫。
頭と胸とお腹がグルグルしてる・・そんな感じ。
でも、まだ強い吐き気はないから、食事の準備をする。
もちろん、自分の食欲優先の献立にするのだけれど、いざ食べ始めると、箸が進まない。
吐き気と味覚障害が邪魔をする。
食欲はあるのに、食べられないのは、結構辛い。

その夜から過酷な数日が始まる。

一番の副作用は、吐き気。
動くと益々気持ち悪いから、ただ静かに横になる、と言うより本格的に寝る。
何も食べていないのに、胸焼けのようなゲップが頻繁に出る。
でも、ゲップをすると少し気持ちがいい。

過度の空腹は気持ち悪さに拍車をかける。
何か食べなきゃ・・と思って一口食べてみるけれど、それ以上の食欲はなく、がっかりするばかり。
この日に備えて食べられそうな食品を、冷蔵庫にストックしておいたのだけれど、結局私の胃袋に納まることは無く今も残ってしまっている。
水さえも不味くて飲めないのだから無理もない。
唯一美味しい・・と思って食べられたのは、シンプルなゼリーと果汁たっぷりのフルーツ。

次に辛い副作用は便秘、それから頭痛・筋肉痛・浮腫み・・・



こんな日々をあとどれだけ繰り返すのだろうか?
繰り返すということは、治療が続けられるのだから、喜ぶべきなのだろうか?



                                散歩道のノアザミ


副作用に負けちゃダメだ。        (・e・)


6thTXT
 


ドセタキセル単剤の治療にしてから、6クール目。


今日も50%減薬の投与量で点滴。


診察の終わりに画像上の寛解(CR)は期待できるのか主治医に聞いてみた。
「肝臓については、可能性は十分にあると思いますよ。・・・中略・・・ただ、その後に悪くなってきた場合は一気に悪くなってしまうパターンが多いような印象がありますけれど」
ご親切にもこちらが求めていない情報まで教えて下さる。
患者は自分にとって良い情報だけを信じて、懸命にそれをイメージして命に向き合っている。
正しい知識としてネガティブな情報もまた公平に収集しなければいけないのだろうが、それは限りなくポジティブな治療のモチベーションを下げる。

主治医も一般論をおっしゃっているのだろうけれど、予後は誰にもわからない。
『神のみぞ知る』だから。

自分に都合の悪い情報は、何故か頭に残りやすい。
脳が意識的に忘れないように働いてるんじゃないかと思うほど、最悪の場合、トラウマになりかねない。
医者は神ではない。
朴訥すぎても困るけれど、饒舌も無用。

主治医との距離がなかなか縮まらないと感じた今日の診察だった。  



PS.母の日のプレゼントは・・



カメラのストラップでした☆


それから、今日の白血球5400! なかなか良い感じ!!   (・e・)


想いの力
 


  たぶん遅れて届くけど母の日のプレゼントです。
  いつもありがとう。
  東京では毎日元気にやってます。
  お母さんも体に気をつけて元気でいて下さい。
  夏休みには帰省します。 
  またね!! 






今日、メッセージカードと一緒に小さな包みが届いた。
東京で暮らす娘からだった。
久しぶりに見る娘の懐かしい文字に目頭が熱くなる。
と同時に、いつまでも・・いつまでも・・生身の母であり続けたいと強く思った。
わずか数行の行間からは母を想う娘の気持ちが痛いほど伝わってくる。


先日、夫が言った。
「僕は娘や息子のことを想わない日はない。おまえのことも想わない日はない。入院している母親のことも想わない日はない。でも、君のお父さんのことを想わない日はある。想う、想わないの違いは何だろうか。」

「それは血縁じゃないのかな・・でも、夫婦は他人だよね。じゃぁ、その人と過ごした時間かな?」

その時は答えが出せなかったけど、今、わかった。
想う、想わないの違いは「愛」。
無償の愛、見返りを求めない愛の深さの違いだと思う。

私も夫や子供たちのことを想わない日はない。
彼らの幸せが私の幸せでもあり、彼らが傷つくのは自分が傷つくよりも哀しい。
遠く離れていても、想い想われ続けることは心を強くする。
その想いが不可能を可能にしてしまうようなミラクルを引き起こすかもしれない。



愛する人を想い続けたい。   (・e・)


 
脱走
 

今朝、6時前に玄関のチャイムが鳴った。


まだ就寝中だったが不吉な予感に夫が飛び起きて応対した。


「お宅の犬が逃げていますよ」
ご婦人の大きな声が2階の寝室まで聞こえた。
「探しに行ってくる」と急いで着替え、出かける夫。
低血圧で寝起きに弱い私も、さすがに知らん顔もできず、のろのろと着替え、自転車に乗って捜索に出かけた。

夫はいつもの散歩コースを探すと言うので、それとは反対の方角を探すことにした。
日曜日の早朝はとても静かだった。
通勤の自動車も少なく、愛犬が事故に遭う可能性を考えると、日曜日の早朝で少しラッキーかなと思った。
20分くらい探し回ったけれど、どこにも見当たらない。
しかたなく、もう少し捜索の範囲を広げて、遠くまで探してみることにした。
遠くで犬の泣き声が聞こえた。
『もしかしたらよそのお宅の犬に吠えられているのかもしれない』
と思い、その鳴き声を頼りに聞こえる方角を目指して自転車を走らせた。

見つけた。
200メートル位前方に愛犬がいた。
「〇〇〇!!」
名前を呼んだけれど、聞こえない様子で、さらに勢い良く走り出してしまう。
途中まで追いかけたが、見失ってしまった。
夫に電話で状況を連絡し、もうあきらめて引き返すことにした。

麦畑が一面に広がるのどかな田園風景。
5月の風は心地よく、愛犬探しが目的ではあったけれど、早朝のサイクリングも満更でもない。
ましてや、偶然のアクシデントがもたらした数時間の全力疾走のアドベンチャーは楽しかったに違いない。

探し始めて1時間後、夫に連れられて無事に帰って来た彼。





今朝の脱走は刺激的だったでしょ?     (・e・)


髪の毛事情 2
 

TC(ドセタキセル・シクロフォスファミド)治療を始めて脱毛後10ヶ月。


薄っすらと髪の毛が生え始めている。


抗がん剤の副作用で脱毛が始まってから、パラパラと抜け落ちる髪がうっとうしくて、シェーバーで剃った。
昨年の8月の始めのことだった。
夏の暑い間、1週間に2,3度のペースで剃っていた。
秋口になり朝晩が少し涼しくなってきた頃、剃ることを止めた。
相変わらず抗がん剤治療は続いていたが、少しずつ少しずつ、髪が・・眉が・・生え始めた。

抗がん剤投与をしている間は、ずーっとつるつるなのか?と思っていたから、ちょっと意外だった。
容赦ない抗がん剤に耐え、がんばって生えてくる髪がいじらしかった。
一方で髪の毛が生えてくるなんて、抗がん剤が効いていないのかな?とついつい余計なことも思ってしまう。
でも先月のマーカーは、下がっていたし、少し悩ましい最近の髪の毛事情。

生え始めた・・と言っても、それは平常時の伸び具合とは比べ物にならないほどで、せいぜい1cmくらいにしか伸びない。(白髪は何故か良く伸びる)
前髪だけは前回同様、全然伸びてこない。
せめて前髪さえもう少し伸びてくれたら、病的なイメージも払拭され、哀れみを受けることなく素のまま外出できるのに・・






偽りの胸も髪も・・もう、うんざり。     (・e・)