2005年右乳房全摘、局所再発・多発肝転移・多発骨転移・胸膜播種転移治療日記。

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夫婦〜主人の涙〜



主人が涙した。
 

些細な言葉のすれ違い…お互いが傷ついた。夫婦になって、初めてのことだった。



「あなたは本当は結婚する相手は私ではなくても良かったんじゃないの?たまたま適齢期に出逢い一緒になった。 社会的に認められるためにも…」

このひよこの発言に返す言葉が見つからなかった主人。

「否定できなかった。そうだったのかもしれない…。違う!と言い切れなかった。
 それから、おまえがそんな気持ちをもっていることが悲しくショックだった…。そしてあたまの中がぐるぐる  
 してきて、よくわからなくなった。」



お互いに傷ついた夜の翌朝。

主人は「おはよう」も、朝食後の「ごちそうさま」も、「行ってきます」も言わずに家を出て行った。
夜10時をまわっても帰らない主人。もしかしたら今日は帰って来ない…?

気持ちが揺れた。

ひよこがあんなこと言わなければ良かったのか…?
ひよこが期待していた主人とはあまりにかけ離れた言動に、どうしても堪えきれなかった。
日々の会話の中でどれだけの言葉が主人に届いているのか?

「まったく記憶にない」と言う主人。そんなことが最近続いた。「いろいろなことは気を遣っているつもりだし、一生懸命にやっているつもりでいた。でも会話の細かいやりとりまで記憶できない。おまえの一言一言すべては覚え切れない…」

そんな程度なの?ひよこが喋る一言一言は貴方にとっては何の興味もなく受け止める価値もない言葉なの?
ちょっといつもと違う話やキーワードくらいは
「そういえば、そんなこと言っていたよな〜」程度には覚えていて欲しかった。

その夜はまっすぐ家に帰れなかった…と言う。
家の近くまで来ても車庫が遠くて遠くて…角が曲がれない…と言った。
ひよこの携帯が鳴った。 不吉な予感がした。
「車庫まで来てくれ」と言う。
助手席にひよこを乗せ当てもなく無言で車を走らせる主人。
ドキドキしてきた。
『お願い…早くなにか喋ってよ!』

いたたまれなくなって車を降りた。


所詮、主婦の戯言かもしれない。
でも乳がんが再発して、極度の鬱になり、仕事も辞め闘病の日々を送っているひよこの話題は、病気のことだったり、子供のことだったり、毎日の献立や食事のことだったり、たまに遇う友達のことだったり…そんな話題しかない。
社会のこととか、仕事のこととか貴方の興味を引くような難しい話題は提供できない。


最近(病気になってからかな?)ちょっとした言葉にこだわってしまう自分であることは気づいている。
でもそれは、毎日を一生懸命生きているから。
命に敏感になっているからゆえ…と思っている。
いつまで今の体調がキープできるかわからない。
肝転移と骨転移をかかえているこの体が、明日は…明後日は…一ヶ月後は…どうなってしまうのかわからない。
だから、いま体が動くうちにいろんなことしてみたい。いろんな処へも出掛けてみたい。
自分の可能性にチャレンジしてみたい。


先月末、沖縄へ行ってきた。
子供たちの通う学校のPTA役員のみなさんと一緒に『全国高等学校PTA連合会大会』への出席のため。
体調が心配だったけれど何とか2泊3日の全日程をこなすことができた。
ひよこの病気を知らないみんなの足手まといにならなかったことが嬉しかった。
同世代の人達との旅が想像以上に楽しかった。
帰りの飛行機では、旅の間笑いすぎて声がしわがれてしまった程…たくさん喋ってたくさん笑った3日間だった。


帰宅後、写真をパソコンに取り込み娘と2人でスライドショーを楽しみながら沖縄の思い出を語った。
同室にいる主人はそれに加わることもなく、また後から見ようとすらしなかった。
いつもと様子が違う。

後になって主人が言った。
「楽しそうにしているおまえを見るのは嬉しい。と同時におまえを楽しませているPTAのメンバーにやっかみすら感じてしまう。おまえが出掛けることをとやかく言ってるんじゃない。おまえが楽しいことはどんどんすればいい。でも…上手く言えないけれど、複雑な心境。。。」


今月、お友達と1泊2日で出掛ける予定もある。
この件は主人の許可無く自分の判断で決めたこと。今まででは考えられなかった行動。
こんなひよこに主人も戸惑っているのかもしれない。
でも、たとえ主人に反対されても出掛けるつもりでいる自分がいる。そんな自分に自分が驚いている。大切なお友達とのお出かけだから。

このエネルギーはどこからくるものなのか…?

それはひよこが消えたあと…のため。
子供たちに、主人に、ひよこにかかわったすべての人の記憶の中に、イキイキと人生を楽しんだひよこの生き様を残したいから。
「病気だったけれど、お母さん(ひよこさん)は楽しそうだったよね!幸せだったよね!!」
って語ってもらえるように…。
辛いばっかりのひよこは残らなくていい…。

ひよこはそのために、そのことだけのために、一日でも遠い未来へ命を繋いでいる。命より大切なものが見つかったから、毎日が忙しい。


仕事もせずに毎日遊んでいる闘病生活。
不謹慎かもしれないけれど、毎日が楽しい。朝起きると今日の始まりにワクワクする。
この状況を許してくれる主人にはとても感謝している。
「おまえは免疫力を上げることが仕事だ。」とも言ってくれる。

皮肉だけれども健康と引き替えに生き甲斐が見つかった。自分がしたいことも見つかった。


「私と結婚しなければあなたはこんな辛い思いをすることもなく、もっと違った人生が送れたのにね。
 ごめんね、こんな私で…」

と言うひよこに

「おまえだって僕と結婚しなかったら病気にならなかったかもしれない…。」

と言った。



貴方との出逢いには意味があり、そして貴方だから一緒になったと思いたい。貴方もそうであって欲しい。
「私でなくてもよかったんじゃない…」なんて一瞬思っただけのこと。その一言が貴方を傷つけ苦しめているのだとしたら…ごめんなさい。貴方を不安な気持ちにさせて…許して。。。

心配しないでね。ひよこはずっーと貴方の隣にいるから…。どこにもいかないからね。



死ぬとき、だれかに抱きしめてもらっていたら…死ぬのは、恐くないような氣がする。




だから、よろしくお願いしますね。 あ・な・た…           (・e・)



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ひよこちゃん こんにちは♪

ひよこちゃんの気持ち良くわかるよ。私も同じ、病気の前は気にならなかった夫の言動の些細な事が気になって、たて突いてみたり。。
うちの夫も私の言った事、ホントに覚えてないの。〜らしいよ、なんて何処かで聞いてきたみたいに言うこともあって、それ、私が言ったんですけど!っていつも喧嘩。。
でもご縁があって夫婦になったんだよね。感謝しながら、好きな事沢山していきましょう〜。
例の新刊はまだ読みかけなんだけど、今回はわりと読みやすいかな。
お得意の二つの異なった事象から、どう展開していくのか、楽しみなところですよ〜。
ゆうまる | 2009/09/02 17:59
ひよこちゃん、涙がとまらないわ。

ご主人は、ひよこちゃんと結婚してよかったと思っているわ。
でも、恐くて、考えたくないことがいっぱいあるのよ。

何気なく聞き流せる、その空気が素敵。

当たり前の幸せ、当たり前の声、当たり前の笑顔・・・
当たり前なんて、ないものね。

ひよこちゃんよりも、ずっと恐いのよ。
余計なことを考えるのがね。

ひよこちゃんが、息子さんの怪我で動揺したように、ご主人は、動揺したのよ。

考えたくないことを突然聞かれたら、動揺するよ。
困っちゃうよ。

僕と結婚しなければ・・・・
これは本当に悩むよ・・。

偶然の出会いっていうけれど、偶然って何?

 やはりご主人と出会ったのよ。

 ひよこちゃん。

 大切に生きようね、長く生きようね。

 涙が止まらない・・・ 
 

 
秋 | 2009/09/02 19:10
こんばんは★

自分の気持ちを素直に話せるひよこさんがうらやましい・・・
私は自分の本当の気持ちを話せないんですよ!反対に主人はストレートになんでも話しますけどね・・。

過去を振り返っても昔に帰ることはできない・・・少しでも長く家族と一緒に生きて行こう!
・・・と思いつつ死への恐怖で脳内メーカーは一杯です。
でも負けないよ!!
ちょう | 2009/09/02 22:12
ひよこって自己ちゅうだ御主人はひよことの思い出を作りたいのに他の人ばかりと楽しく出かけてひよこは御主人と旅行でもしてきたほうがいいぞ
| 2009/09/03 05:26
はじめまして、ひよこさんとても優しいご主人でその点は幸せですね。
ただひとつ言わせていただくと、40代の成熟した女性が自分のこと「ひよこ」ってネーミングって、いつまでも守られていたい女の子でいたい、未成熟な精神状態がすけてみえるようですが、なにか意図がおありなのでしょうか?
| 2009/09/03 18:28
★ ゆうまるちゃん

こんばんは〜♪
些細なことなのに、見過ごせないことってあるのよね!でも、本音で話をするきっかけになったかな?とポジティブにとらえています☆
共感ありがとう。
| 2009/09/03 22:21
★ 秋さん

昨日はひよこも涙の枯れない一日でした。長〜い一日でした。
主人とは偶然でなく、出逢うべくして出逢ったのだと思っています。
秋さんにはひよこの心の奥まで見えてしまっているようですね…。
大切に…大切に生きていこうと思います。
ありがとうございます☆
| 2009/09/03 22:31
★ ちょうさん

こんばんは〜♪
夫婦ってお互い違ったタイプのほうがいい関係でいられる…ってこともあるのではないでしょうか???
自分に素直でいられることが大事ですよね。
ちょうさん。
そうです!負けることなく、あきらめることなく、家族とそしてここにいるみんなと…顔晴りましょうね☆



| 2009/09/03 22:40
ひよこちゃん☆こんばんは

次から次へとひよこちゃんは泣いたり笑ったり色々あるね〜(^^;)
でもそれもこれも素直なひよこちゃんだし生きてる証だよね

本当のひよこちゃんの気持ちはちゃんと伝えてね(*^_^*)

ひよこちゃんがいなくなって一番悲しいのは絶対に旦那さんだよ!!!
| 2009/09/03 23:06
ひよこちゃん!

もう、元気だよね☆
夫婦だから色々あって当然!
お互い本気だからこそぶつかったりするんだよ・・。なんて、偉そうに(^_^;)私も心ないこと言っちゃったり…あるある!
でも、言えてるのは 男の人は女性の話を聞かない!!(^_^;)

今度、青い空と青い海の写真みせてね♪

“本気”
本気で生きたい☆
ぴあのん | 2009/09/03 23:22
都合の悪いコメントはスルーなんですね(笑)
| 2009/09/04 17:55
おはよう、ひよこちゃん☆ 何度もブログを読み返しコメント遅くなりましたm(_ _)m そして今回またブログの初めから読まさせて頂きました。抱えてる病気は違ってもどの記事も ひよこちゃんの想いが私とだぶります。主人へ、子供へ、周りの方達へ…重なる思いに泣けて来て泣けてきて…。『私と結婚しなければ。。。』『俺と結婚しなかったら。。。』全く同じフレーズで話したことも。そして『病気を治すのが仕事だから』と言ってくれた事もありました。日々の生活の中、年齢的にも責任ある立場での仕事、子供達へのフォロー、私への気遣い…余りにも沢山の事を一人で抱え苦しんでいるであろう主人に申し訳なく思いながらも、今おかれてる現状からくる不安定な感情にいじわるな事を言ってみたりする自分もいます。感謝の気持ちでいっぱいなのに…ね。こんな中、ふと思ったんです。見かけだけの強さや優しさしかきっと見えてない自分がいたなぁって。スッゴいイケメンでもなく(^^;) スッゴいお金持ちでもなく 甘いだけの優しさでもない。でも、いざという時の本当の強さや優しさは持ってる人だって…表面だけの男らしさに惑わされてた若かりし頃の愚かさが今になって反省させられ、病気になって知った主人の心の広さと深さ(T_T) 何だかひよこちゃんのご主人と同じに思えます。たまたま出会ったのかもしれないけれど、それは…偶然ではなく、きっと必然だったんだと。。。縦糸・横糸、重なり絡み合わなければ、この愛おしい家庭は有り得なかったんだもの。そして、輝き生きようとするひよこちゃんから一歩進む事を教えて貰いました。限りある(短い?)時間、家族の為だけに費やそうとしていた自分。ううん、家族の笑顔(^-^)の為に明るく前を向いてドアを開けなきゃ!! ちょっと心閉ざしていた自分でした。ひよこちゃんのお陰です♪ ありがとう(^-^)v
つい長くなりゴメンね。読まれてるひよこちゃんのブログファンの皆様もすみませんm(_ _)mでした。
つかさ | 2009/09/05 07:20
★ つかさちゃん

おはよう♪
ブログを最初から読んでくれたなんて…つばさちゃんの大切な時間をありがとう!
私と同じような思いをされている方がいることに感動し、そして勇気を頂きました。

いつか4人で逢いたいね☆
| 2009/09/05 10:32
こんばんは。
患者の伴侶から言えるなら、家族を第一に考えて欲しい。
何よりも家族を優先して欲しい。
病気になったことで家族は自分のことと同じ、またはそれ以上に心配し、心身喪失し、疲労するのです。
だから、家族の意見を必ず聞いたり大切にしているサインを送らねばと思います。
家族の同意なしに旅の約束というのは、心配し心身喪失をしている伴侶にはきついです。
しかも病気の伴侶の為に頑張って働いているのだから。病気だから勝手にやるというのは家族に対してちょっときついです。
楽しく過ごして欲しい、免疫を上げて欲しい!しかし、それと同じに病気の人も家族、伴侶を思わなくては…と思った次第です。
はやし | 2009/09/11 22:27
★ はやしさん

コメントありがとうございます。
自分が病気をして…辛い時間を生きて…やっと病気を・限りある命を受け入れられて…ようやく辛いのは自分だけではないことに気づくことができました。
主人にも子供たちにも、義父母にも…支えて下さるすべての方に感謝の気持ちで一杯です。この感謝の気持ちのお返しは、自分自身が生き生きと前向きに生きることだと思って日々命を繋いでいます。支えて下さっている方達のために、命輝かせて生きているつもりです。
ご指摘のように主人や家族を思いやることはごもっともと思います。
肝転移多発骨転移をかかえ、新たな転移への不安もかかえ…これからも家族を第一に考え生きていく所存です。
ただ、支える側と支えられる側では…やはりどうしても埋められない隙間はあるのではないのかな…と言う気もしています。

はやしさん、心身喪失の状態でいらっしゃるのですか?患者でいらっしゃるかたがお近くにみえるのでしょうか?どうぞご自身もご自愛くださいね。そして、ご意見ありがとうございました。ひよこも至らない者ですので、成長の糧になります。最後にはやしさんのおちかくの患者様が少しでも快復されることを願っています。
| 2009/09/12 09:33
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