漂う匂いに秋の深まりを感じた昨日。
庭の金木犀
一昨日までは匂わなかったのに、昨日、突然匂った。
毎年秋祭りの時期、10月中旬頃に満開だった庭の金木犀。
年々香漂う時期が早くなってきている気がする。
これも地球温暖化や異常気象の影響なのかもしれない。
強い匂いはすぐにそれとわかる特徴のある香で、かなり遠くからも漂ってくる。
晩秋の風物詩のひとつかな。
秋といえば・・読書の秋
時々おじゃましているブロ友さんのサイトで紹介されていた本を読んでいる。
『がんに効く生活』 ダヴィド・S.シュレーベール 著
15年前にがんの宣告を受け(脳腫瘍)手術したがその後再発、それでも今もお元気に活躍されている精神科医。
ご自身でがんを克服した経験がありのままに語ってある。
再発患者の自分にはとても興味深い一冊。
この一冊を紹介して下さったブロ友さんは、今、無治療で再発した進行乳がんを生きていらっしゃる。
それは奇跡ではなく免疫力を高める生活を実践している彼女の自然治癒力という抗がん作用であると思う。
実際に彼女にお会いしてそのことを確信し、ひよこの生きる未来に希望をいただいたと同時に自分の甘えた闘病生活を反省した。
統合医療的な考えや代替療法は知識としてあったものの、実際に日常生活を改善するまでには至っていないひよこの中途半端な今の生活。
まだまだできる事はたくさんある!
“よき生き方は、よき死に方でもある”ことを教えてくれる本書や彼女の免疫力アップな生活はひよこの進行がんを生きる力強い支えとなるに違いない。
まだ読み始めたばかりだけれど著者の力強い言葉を少しずつ紹介してみたい。
ひよこをはじめ、残念ながら再発してしまったがん患者さんに少しでも希望のある未来へ繋がる言葉になると願って・・・。
【私たちは誰でも、体内にがん細胞の芽をもっているだけでなく、体自体がその芽ががんに育つプロセスを妨げるようにつくられている。それを活用するかしないかは、本人次第である】
自分で自分の体を「がん」から守りたい。 (・e・)
『命が一番大切だと思っていた頃、生きるのが苦しかった。命より大切なものがあると知った日、生きているのが嬉しかった』 星野富広
命より大切なもの・・・って何?
そんなものがこの世にあるのかな?
星野富広さんの詩画集を1冊買ってみた。
四季抄 『風旅』
絶望の中で彼を支えたものは一本の筆だった。
その筆を口にくわえて描くものは希望であり新しい世界であった。
「筆」をくわえて「描く」ことを始めてから、あらゆることに強くなれ感動をもてるようになった・・と言う。
ひよこも「筆」に匹敵する何かを見つけたい。
毎日毎日、考えてもどうしようもないネガティブな思考から抜け出したかった。
暗くて長いトンネルを歩いていた。
意味も無くもがいてばかりいた。
何もせずに焦ってばかりいた。
何も変わらなかった。
「病」を受け入れる。
いろんな場面で耳にする言葉。
言うことは容易いけれどそんなに簡単にできることじゃない。
『どうして自分なの?』
そんな思考から抜け出せない。
『どうして再発なの?どうして肝臓なの?』
その頃から姉の家へ毎日でかけるようになった。
自宅にいると息が詰まるから。
義父母と一つ屋根の下に一日中一緒にいることは耐えられなかった。
そんな気持ちを姉夫婦に話すと
「ひよこの好きなようにすればいい」
居間では気兼ねだろうから・・と空いている姪の部屋を貸してくれた。
自営業を営む姉と義兄は昼食に戻るだけでほとんど昼間は仕事場に行っている。
姉宅には定職のない甥とひよこが留守番という・・・妙な日常が出来上がった。
それまで義母にお願いしていた家事もこなせるようになり、娘のお弁当と一緒に自分の分も作り、姉宅へ持っていった。
姉宅で何かをするでもなく、ただベッドで寝て時間を潰した。
何かをしよう!という意欲など少しもなかった。
今思うとなんて無駄な時間を過ごしていたのか・・・と少し悔やんだりする。
ただ、居心地の悪かった自宅から逃げ場を見つけてホッとした。
義父母には「姉の仕事のお手伝いに行く」と伝えて出かけていた。
姉夫婦にはとても感謝している。
心も体も疲れ果てたひよこの居場所を作ってくれて・・とても救われた。
抗がん剤治療も終わり、髪もだんだん生えてきた。
赤ちゃんのような細くて弱々しいくせっ毛。
身体と心が少しずつ・・少しずつ・・元気になっていくことが実感できた。
生きることに欲が出てきた。
もう少し生きられるような気がしてきた。
そんな時おりものに血が混じった。 今度は子宮がん・・・・?