GW初日の29日、奥飛騨温泉郷に宿をとり、湯治に行ってきた。
平湯バスターミナルでは雪が舞い、いつになく寒いGWの旅となった。
安曇野・飛騨。
目的は、そば・温泉・飛騨牛の炭火焼・・・観光地を巡る予定も無い旅。
抗がん剤の副作用からも復活でき次の治療までのわずかな時間に、楽しみを見つけて今を楽しむことは、長く闘病を続けるコツかもしれない。
時には、意識して日頃制限している諸々から開放されるのもいい。
塩分もアルコールもお肉も・・気にせず、食べることを楽しむ。
温泉にゆっくりつかって気を高める。
毎年のようにお世話になっている宿は居心地もよく、まだまだ生え揃わない頭髪でも平気で入浴できる。
ほかの宿泊客の視線が気にならないわけではないけれど、病気治療中だから仕方が無いじゃない、と強い気持ちで行動できる。
これも見知らぬ土地だからできることかな。
長時間人目にさらされる食堂での食事時は、さすがにウィッグをつけたけれど。
宿泊の翌朝、親しくなった宿のオーナーに、被っていた帽子を脱いで病気であることをカミングアウトした。
驚いていらしたが
「大丈夫だよ。またお待ちしていますから!」
と力づけていただき、また再びの宿泊を約束してチェックアウトした。
温泉に直接的な抗がん効果はないかもしれないが、間接的効果は間違いなくあると思う。
温泉に頻繁に足を運べる環境にはないけれど、これからも闘病のタイミングに合わせて、こんな楽しみを盛り込んで、闘病生活の楽しみの一つにしたい。
空気も水も美味しくて、何度訪れても飽きることのない飛騨。 (・e・)